完全走破!日本縦断2002km
高速道路の旅
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・「完全走破!日本縦断2002km高速道路の旅」とは。
昭和62年夏、日本の高速道路が青森〜八代まで1本でつながるようになった。

総延長2002kmという長い旅路が完成したわけである。
これを記念して、各TV局は挙ってこの旅のドキュメント番組を制作したわけであるが、
大抵は簡潔に短くまとめられたもので、後からコメンテーターが何とか言っているという、
ありきたりな内容であった。

ところが、時代はバブル真っ只中。
制作費が今よりも格段に出しやすかったせいか、フジテレビがとんでもない記録番組を制作していたのだ。
それが、この番組である。

キイズ アンド シンジケートという製作会社の作品であったが、その内容は今の時代では到底不可能な、壮大なものだった。
タイトルからしてお判りかと思われるが、このつながった2002kmの行程の記録作品である。
もっと言うと、自動車のインパネに16mmカメラを2台、交互に撮影し、切れ間のない高速道路の映像を記録したものだ。

オンエアはThe TV2という深夜番組で、’87年10月16日となっているが、
私の住んでいる関西では、半年遅れの’88年3月ごろであったと記憶している。
(「真夜中テレビ」という枠内だった。)我が家に残るVTRは、このときに録画したものである。
ちなみに、関東地方で、1回だけ、やはり深夜に再放送されたことがあるようである。

もっとも、まともに流していては、2〜3日の番組になってしまうので、倍速で回し、さらに東北地方の1部はオンエアからカットするなどして、2時間少しの作品に仕上がっていた。このため、完全に切れ目無しというわけではないが、
撮影隊はおそらく実際に走っているのだろう。相当にハードだったことは容易に察しがつく。
何しろ休憩は画像で見る限り、SAの給油だけのようだった。
あと、首都高速のPAでクルーの交代があったように見られる。
映像のバックには’60年代の音楽が流れているが、主音声と副音声の2チャンネルに分けられ、
主音声では洋楽(オールディーズ)、副音声では日本の’60年代の歌謡曲が、それぞれ流れているという、凝ったものだった。
このため、主音声で通してみた後は、副音声で楽しむことも出来た。
記録物としては、秀逸の出来といってもいいだろう。

ちなみに、同じようなシリーズとして、オンエア半年後くらいに、「完全走破!寝台特急北斗星の旅」というのも製作された。こちらは、当時デビューしたばかりの「北斗星」の機関車にカメラを据えて、行程を記録したものである。
(私のVTRは、当時のタイマーセットミスで、最後の方の北海道内のみしか録画されていない。)
では、当時を振り返り、検証していきます。
(少々画像が荒いのはご勘弁。)


すべてはここから。青森ICより一気に南下をはじめる。

BGM:ファン・ファン・ファン(ビーチボーイズ)/副音声:達者でな(三橋美智也)


新しい県にはいると、このようにテロップで表示。
BGM:ロリポップ(コーデッツ)/副音声:アカシヤの雨が止むとき(西田佐智子)

つづいて、その県の名所の画像が挿入される。


時には左のようにGSに寄り、給油。休憩はこのときのみ。
時には工事で反対車線に出て対面通行。
BGM:ナナ・ヘイヘイ・キス・ヒム・グッバイ(スティーム)/副音声:可愛いベイビー(中尾ミエ)



CM前は左のようなタイトルが入る。CM明けでいきなり栃木へ・・・。
CM明けのBGM:アイドルを探せ(シルビィ・バルタン)/副音声:赤いハンカチ(石原裕次郎)

東北道を南下し終わり、浦和本線料金所。前はオニクラのロイヤルサルーン。
BGM:悲しき街角(デル・シャノン)/副音声:東京五輪音頭(三波春男)

やがて東京に入る。首都高速に入ってすぐのPAでクルー交代などが行われた模様。
やがてお決まりの渋滞に。画像は今まで流れてきた倍速よりさらに早い速度で回る。
このため、東京の街は流れっぱなしで、何がなんだかわからない。
やがて用賀より東名高速に入るが、大井松田を先頭にした渋滞にまたも巻き込まれる。

渋滞が解け、流れ出した頃には雨が降り出し、夕刻を迎えていた。
BGMの「サイレンス・イズ・ゴールデン」(トレメローズ)がしっとりと馴染む。
副音声:上を向いて歩こう〜見上げてごらん夜の星を(坂本九)
やがて1日目は日没を迎え、2日目に入る。



二日目の早朝、日本坂トンネルを通過。
1979年に大事故を引き起こした場所である。その時の教訓から、入り口には信号機が付けられている。
内部はこのトンネルだけ他の東名トンネルとは違う壁になっており、事故があったことを物語っている。
BGM:私のボーイフレンド(エンジェルス)〜オンリー・ユー(プラダーズ)/副音声:不明

やがて愛知県に入り、名神に。
BGM:主音声、副音声共に不明・・・。

名古屋方面より帰るとき、この彦根のアーチをくぐると、近畿に帰ってきたなあという実感がわく。
個人的に好きな風景。
BGM:ライオンは寝ている(トーケンズ)/副音声:帰って来たヨッパライ(ザ・フォーク・クルセターズ)

現在の左ルートで、大山崎JCTのあるあたり。天王坂トンネル手前の橋。
今は白塗装ですが、この頃は鮮やかな赤だった。
また、当時は渋滞の名所でもあった。
BGM:サーフィンU.S.A(ビーチボーイズ)/副音声:曲名不明・(スパイダーズ?)

吹田JCTより中国道に入る。もちろんここは大阪。


程なく兵庫県。神戸の夜景。
BGM:主音声不明/副音声:モナリザの微笑(ザ・タイガース)

現在も渋滞の名所、宝塚西トンネル先頭の渋滞で、
しびれを切らしたクルーが宝塚ICの加速車線を使うという反則技!
ま、もう時効でしょうけど。


BGMは「二人のシーズン」(ザ・ゾンビーズ)/副音声:さよならはダンスの後で(歌手不明)
建設中の吉川JCT。宝塚よりこの辺までは今でもよく利用する。


山崎バリア。最近は山陽道ができて通行料が減り、素通りさせることが多いみたいだ。
BGM:主・副共に不明

広島JCTより西は、当時は間に合わせの暫定2車線開通。
対面通行の上、トンネル連続区間で交通の難所であった。
大事故も何度か起きている。
BGM:ウーリー・ブーリー(アーティスト不明)/副音声:ブルーシャトウ(ブルーコメッツ)

関門橋を渡ると、いよいよ九州だ。
BGM:すてきなタイミング(ニールセダカ)/副音声:ブルーライト・ヨコハマ(いしだあゆみ)



BGM:ビージーズ「メロディ・フェア」/副音声「365歩のマーチ」(水前寺清子)
九州上陸後、当時まだ未開通の九州道をカバーしていた、北九州直方道路・北九州道路を迂回する。
画面に映る黄色い車は、懐かしのPFジェミニ。

この当時、九州道は八幡からだった。
BGM:ドント・ウォーリー・ベイビー(ビーチボーイズ)/副音声:恋の季節(ピンキーとキラーズ)

2日目も日が暮れた。八代まであと少し。残りは3日目の朝に走り終えた。
BGM:アイ・ウィル・フォロー・ヒム(リトル・ペギー・マーチ)/副音声:あなたの心に(中山千夏)

3日目、ついに八代に到着。BGMは「この世の果てまで」byスキーター・デイビス
副音声は「風」(はしだのりひことシューベルツ)

1987年当時の料金が表される。しめて35200円なり。

T150コロナが遠ざかり、青森よりの旅がここに終わる。
ちなみに、現在は鹿児島まで開通している。

主音声、副音声ともに音楽がきっちり最後で終わっているのも凄い。
「この世の果てまで」では、達成感を感じるが、「風」では、すこし哀愁を感じる。
音声によって、印象が異なるラストを作り出しているのも秀逸。
フジテレビさん、これは名作ですよ。
また深夜に再放送してください!

おまけ1

約半年後、こんどは鉄道版とでもいうべき、
「完全走破!寝台特急北斗星の旅」という作品が製作された。
こちらはBGMが70年代になり、北斗星の機関車にカメラを据えて写すという記録作品。
夜間は真っ暗な画像で、ちょっと見るのが辛いそうだ。

ちなみに、私が持っているVTRは、タイマー録画ミスで、洞爺湖以降しか録画されてませんでした・・・。

なお、お問い合わせにはお答えしかねます。
ダビング依頼はお断りします。
あしからずご了承ください。

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